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裏庭 裏庭
梨木 香歩 (2000/12)
新潮社

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年末に実家に帰ったときに、受験生の弟が『これ面白いから読んで』ってくれた本。

弟とあたしは本の好みがぜんぜん違うんですよねー。
あの子はファンタジー大好き。

ロード・オブ・ザ・リングもハリポタも、10回以上読んでるんじゃないかしらね^^;

我が家は梨木香歩ブームらしいです。
去年、あたしが『西の魔女が死んだ』を読んで、母に貸したのがはじまり。
実家に帰ったら梨木作品が5,6冊ありました。。。
はまりやすいのね。。。




anyway,


この『裏庭』、話自体はややこしくって、どこが伏線なのか分からなかった。。。
登場人物の意味とか役割とか、結局分からずじまい。。。

現実世界で孤独な少女照美が、鏡を通って裏庭の世界に入ってく。
そこでテルミィとして、世界の秩序を取り戻すために
スナッフ、テナシと一緒に旅をするんです。

そこに出てくる人たちはみんな、現実世界の人が姿を変えた人で、
実はテルミィと何らかの関係がある。

ん~~~~、、、
でもやっぱりファンタジーはあんまり好きじゃないや 

梨木さんの作品は、起伏のないおだやかな文章だな、って思った。
だけど、人間のココロの深いところを表現した文章がすごく綺麗。


傷なんて、無理に治そうとなんてしないほうがいい。
薬つけて、表面だけはきれいに見えても、中のダメージにはかえって悪いわ。
傷を持ってるってことは、飛躍のチャンスなの。
だから、充分傷ついている時間をとったらいいわ。
薬や鎧で無理にごまかすなんてしないほうがいい。




胸の中にごろごろと転がっている胸の痛む思い出を取り出そうとして、
でも、自分が本当に伝えたかったことは、もっと別にあるような気がした。
それで、そのごろごろたちを押し退けて、もっと奥にあるものを取り出そうと手を伸ばして、
さっちゃんはすくんでしまった。

そこには何もなかったのだ。

何もなかった。
真っ黒な底無しの穴のようだった。
向き合うと真空の穴のように自分が吸い込まれていきそうだった。

ぞっとして、慌ててそこにふたをして、何事もなかったように振り向きにっこりと笑ってみせた。

あんな恐ろしい穴を相手にしなければならないのなら、
誰にも理解されずに一人でいたほうがずっとましだった。



長くなったけど、引用してしまいました。


この気持ち、分かるなぁ。。。って思ったから。

つらかった思い出は事実で、
それを誰かに話せたら楽になれるんじゃないか、って、
少しは解放されるんじゃないか、って思うけど、
いざその時になると、いったい何を話せばいいか分からなくなる。

それだったら、何も話さずに笑ってたほうが自分も楽。
だけど、ふとした時に、もっと知ってもらいたいって思う。淋しく思っちゃう。

弱いな~。相変わらず^^;


そんなことを思い出した作品でした。



 

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自己紹介:
いつの間にか社会人4年目になりました。
旅好きです。
イタリアに住みたいです。

都内の中堅企業で3年10ヶ月を経て、2011年2月、心機一転新たなスタートです。

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